【コラム・12月】決算書との向き合い方について
事業経営をされている人の中には、数字に強くない方も多くいるでしょう。中には、数字関係は会計事務所に任せているので安心だと思っている方もいると思われます。
今回はどのようにすると決算書に興味を持てるようになるかをまとめましたので、参考にして下さい。
決算書の関係に注目する
会計事務所の担当者が、決算ごとに訪問する際に目にする資料の中に、損益計算書・貸借対照表・申告書があるという事はご存知だと思います。また、各項目の意味も、どの支出がどの勘定科目に入るかという細目までは分からなくても、おおよそは理解しているのではないでしょうか。それでも決算書類に興味を持てないのは、各項目の関係や各決算書同士の関係があまり理解できていない可能性があります。
例えば、売上が増加して利益が出た場合に経費や税金がどのように増えているか、余剰資金を設備投資にあてる事ができそうなのかどうなのか等、1つの書類だけではなく複数の書類を見る事で、より決算書に対する理解が深まると思われます。
過年度比較、将来予測をグラフで見る
決算書は現在の状態を表すものですので、既に終わった事であり、報告を受けているだけと感じるケースも多いでしょう。経営者として興味がある事は、今後の経営だと言えます。
過年度比較や将来予測の決算書は、会計ソフトから比較的簡単に作成できますが、もし、細かい数字を見るのが苦手だと感じているのであれば、グラフにしてみるという方法もあります。
売上、売上原価、利益を中心に、興味を持っている重要項目の変化をグラフにする事で、経営計画が立てやすくなるでしょう。
付箋や蛍光ペンを活用する
決算書に興味を持てないのは、「書類が苦手だから」という理由が考えられます。学生時代は、教科書などで勉強するのが苦手だったという職人気質の方もいらっしゃるでしょう。このような場合には、付箋や蛍光ペンを活用するという方法で決算書への興味が高まる可能性があります。変化が大きい数字だけでなく、
例えば、人件費が高いという悩みを抱えているのであれば、人件費に付箋や蛍光マーカーで線をひきます。
最近では、光熱費やガソリン代の高騰が問題になっていますので、関連する項目にマークを行うのも良いでしょう。
その項目がどのように変化するかだけでなく、利益や税金への影響、同じ利益を確保する為に必要な値上げ幅、値上げを押さえたい場合にはコスト削減が必要な理由等も合わせて考慮すると良いでしょう。
まとめ
以上、決算書との向き合い方についてご紹介しました。
ここでご紹介した内容はあくまでも決算書との向き合い方なので、更なる経営分析を進める為には、様々な経営指標を用いた細かい分析が必要となります。
「給料に対してどれくらい売上が必要なのか」、「固定費である地代家賃は過大ではないか」、「同業他社と比べて利益率は悪くないか」等
細かく分析する事により、経営課題が明確となり、健全な事業運営を行う事ができるようになります。
弊社は、税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士・中小企業診断士が在籍し、経理改善だけでなく各種経営に関するお悩みを親身にサポート致します。
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